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社長 晴耕 2024.02.23

もうすぐ完成!耐震等級3/HEAT20・G1クラスの長期優良住宅

内海建設では、当社の2軒隣のお宅を新築中で、3月には完成予定です。
完成後にはお披露目会も予定していますので、どうぞお楽しみに!
そこで今回は、そのお宅の事例を通じて、私たちが家づくりにおいて大切にしていることをお伝えします。

建築中のお宅は、木工事が終了し、現在は仕上げ工事にかかっています。
このお宅は認定長期優良住宅で、これからの住まいに求められる性能がしっかりと備わっている点が大きな特徴です。それぞれの性能についてわかりやすくご説明します。

【長期優良住宅とは】
長期優良住宅とは、長く住み続けるための性能を備えた住宅のことです。
新築または既存住宅の増築・改築を対象とし、2022年の3月末時点で累計135万戸以上が認定を受けています。


【長期優良住宅の8つの基準】
新築の戸建て住宅の場合、長期優良住宅の認定を受けるには、次の8つの基準をクリアする必要があります。

① 居住環境
住宅の良好な景観や、地域における住居環境の維持・向上に配慮した建物であること。

② 住戸面積
良好な居住水準を確保するため、戸建て住宅の場合は75㎡(22.68坪)以上の住戸面積であること。階段部分を除き、1階の床面積が少なくとも40㎡(12.1坪)以上必要です。

③ 省エネルギー性
住宅の断熱性能などを高め、冷暖房の負荷を軽減する省エネルギー性能が、以下の基準を満たしていること。
・断熱等性能等級・・・「等級5」
・一次エネルギー消費量等級・・・「等級6」

④ 劣化対策
劣化対策等級(構造躯体等)が「等級3」に該当すること。また、数世代にわたり居住できること。

⑤ 耐震性
万一、大地震が起きたとしても、改修がしやすいように、損傷レベルを抑えた構造であること。そのため、住宅品質確保促進法で定められている「免震建築物」に該当するか、耐震等級が「等級1から3」に該当すること。

⑥ 維持管理・更新の容易性
耐用年数が短い配管設備において、メンテナンスや定期点検を容易に行うための措置が講じられていること。新築戸建て住宅の基準は、維持管理対策等級(専用配管)が「等級3」であること。

⑦ 維持保全計画
住宅を長く使用するために、次の3点における定期点検や補修などに関する計画が立てられていること。
・住宅の構造耐力上主要な部分
・住宅に設ける給水または排水のための設備
・住宅農水の侵入を防止する部分

⑧ 災害配慮
災害が発生する危険性のある地域では、その危険度に応じて所轄の行政機関が定めた措置がなされていること。

【長期優良住宅のメリット】
長期優良住宅にすると、文字通り長期にわたって安全かつ快適な暮らしができ、数世代にわたって家を住み継ぐことが可能です。また、長期優良住宅は長く住むことを前提に建てられているため、資産価値が落ちにくく、売却時にも高値がつきやすくなります。

それ以外にも、次のようなメリットがあります。
・所得税の減税措置を受けられる
・住宅ローン金利を引き下げられる
・地震保険料が割引される
・「地域型住宅グリーン化事業」の補助金を受けられる(住宅1戸あたり最大140万円)

【注目すべきは、省エネルギー性能と断熱性能】
このように、長期優良住宅にはさまざまなメリットがありますが、最近特に注目されているのが、省エネルギー性能と耐震性能です。

HEAT 20・G1クラスの断熱性能で、
体にもお財布にも優しい暮らしが実現!

今回のお宅では、高性能な断熱材や、Low-Eペアガラス・アルミ樹脂複合サッシを用いることで、HEAT 20・G1クラスの断熱性能を確保しました。
HEAT 20・G1クラスとは、私たちの住む静岡県において暖房期の最低室温がおおむね10℃を下回らないことを目安とした断熱性能のことです。

2022年、国は住宅の性能表示基準を改正し、断熱性能の上位等級5・6・7を新たに設けました。これまでは断熱性能4が一般的な住宅の最高等級とされていましたが、2025年度以降は、すべての新築住宅に、省エネ基準「断熱等級4」以上の適合が求められます。そして、2030年には義務化の基準がZEH基準レベルへ引上げられる予定です。

電気代の出費を抑えるには、家庭の消費エネルギーの約4分の1を占める冷暖房を抑えると効果的です。冷暖房費を抑えるには、住宅の断熱性能を向上させることが重要です。

さらに、断熱性能の高い家は、寒さを我慢しなくても冷暖房費を抑えられるので、省エネだけでなく、健康・快適な暮らしにつながります。特に、冬は住宅の断熱性能を高めると、健康を改善することにもつながるということが最近の研究によって明らかになりました。欧米では住まいの断熱性に対する意識が高く、イギリスでは室温が18℃未満になると健康を害するリスクが高まるとされ、リスクが高い建物には改善命令が出されるほど徹底しています。世界保健機関(WHO)の住宅と健康に関するガイドラインでも、冬季の最低気温を18℃以上としています。

一方、日本ではまだまだ室温に対する認識が低く、起床時の室温が10℃を下回る家も少なくありません。国が2025年度に義務化予定の省エネ基準(断熱等級4)は、「おおむね8℃を下回らない」という基準であり、残念ながらこれでは健康的な室温を保てないことがわかります。そのため当社では、ご家族の健康と入居後の生活を第一に考え、将来的にも十分な断熱性能を備えた住まいをご提供しています。

コーチパネルを採用し、
耐震等級3の地震に強い家を実現!

令和6年の幕開けとともに起こった能登半島地震。現在も多くの方々が自宅に戻れず、避難所生活を強いられています。
住まいの耐震性は、家族の命や財産だけでなく、心や体の健康を維持するためにも欠くことのできない性能です。
そこで当社では、大きな揺れや繰り返しの揺れに強い家をご提供するため、「コーチパネル」というパネルを使った「耐力壁」を採用。耐震等級の最高等級3で、しかも繰り返しの揺れに強い構造を実現しました。


コーチパネルは、木造住宅を高品質化・高耐久化するために開発された「はめ込み型」の耐力壁です。

面材と枠材が一体になったパネルを柱と柱の間に「はめ込む」ことで、筋交のように折れたり、大壁の面材のように釘が抜けたりすることなく、繰り返しの揺れにも負けず、今までの耐力壁にはない圧倒的な強さが実現します。

その耐力は、従来の工法と比べてなんと約2倍。震度7強を超える巨大地震や、繰り返し起こる余震にも十分に耐えられるほどの強さです。


このように、内海建設では、単に間取りやデザインにこだわるだけでなく、先々の暮らしやエネルギー消費を考慮して、将来的にも十分な性能を備えた家づくりを手掛けています。
今回ご紹介した建築現場は、完成後にお披露目会も予定しています。

ぜひ、内覧にいらしてください。
お待ちしております!

文:内海建設 代表取締役 内海 明

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