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岡田 晴耕 2025.07.11

第1回:もう我慢しない!夏の住まいの困りごと完全解決ガイド(第1回)

みなさまこんにちは。LIXILリフォームショップ内海建設の店長・岡田です。

今年もまた、全国各地で40度を超える猛暑日が続いていますね。

気象庁のデータによると、日本の平均気温は100年前と比べて1.1度も上昇しており、この厳しい暑さは今後も続くと予想されています。

そんな中、皆さんのお住まいではこんなお悩みはありませんか?

エアコンをつけっぱなしにしても体調を崩してしまったり、光熱費が心配になったり・・・。

夜も暑さで寝つけず、いつも寝不足という方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回から4回シリーズで、そんな夏の住まいの困りごとを根本的に解決する方法をお伝えします。



夏でも快適!住まいの暑さ対策で健康・省エネ・安心を実現

【みんなが悩む夏の住まいの困りごとランキング】

まずは、LIXILが実施した全国調査「夏の住まいの困りごと」の結果をご紹介します。



1位:冷房が効きづらい


エアコンをフル稼働させても、なかなか涼しくならない。設定温度を下げても効果を感じられないという声が最も多く寄せられました。



2位:光熱費が心配


猛暑が続くと、どうしても電気代がかさんでしまいます。家計への負担を考えると、冷房を我慢してしまう方も多いようです。



3位:日差しで部屋が暑い


特に南向きや西向きの窓からの直射日光により、室温が急激に上昇。カーテンを閉めても根本的な解決にはならず、お困りの声が多数。



4位:夏バテになりがち


暑さによる体調不良で、食欲不振や睡眠不足、だるさに悩まされている方が多くいらっしゃいます



5位:風通しが悪くてムシムシする


湿度が高くジメジメした状態は、体感温度を大幅に押し上げ、不快指数を高めます。



6位:窓が開けられず熱帯夜で眠れない

防犯上の理由で窓を開けられず、暑い夜を過ごさざるを得ない状況が続いています。



7位:家にいても紫外線で日焼けしてしまう

窓ガラス越しの紫外線により、室内にいても日焼けしてしまうというお悩みも。

・・・・どの項目も「まさにそう!」と思い当たるものばかりではないでしょうか。



【実は住宅の方が危険!熱中症の真実】



夏のニュースでよく耳にする熱中症。

多くの方は「屋外での発症」をイメージされると思いますが、実は住宅での発症が非常に多いことをご存知ですか?

総務省消防庁の令和元年データによると、熱中症で救急搬送される人は全国で約7万1千人。その中で住居での発症が38.6%と最も多く、道路での発症15.6%、屋外での発症12.5%を大きく上回っています。

「家の中だから安全」という認識は危険です。むしろ住環境の改善こそが、熱中症予防の最重要課題なのです。

【特に注意が必要な年代】


東京消防庁の調査では、年代別の熱中症発症場所に顕著な差があることがわかっています。

65歳以上の高齢者:住居での発症率59.2%

高齢者の方は体温調節機能の低下により暑さを感じにくく、のどの渇きも感じにくいため、知らず知らずのうちに脱水状態になってしまうリスクが高まります。

0〜5歳の乳幼児:住居での発症率45.2%

小さなお子さんは体温調節機能が未発達なうえ、体重に対する体表面積が大きく、外気温の影響を受けやすい特徴があります。



【なぜ家の中が暑くなるの?熱の正体を解明】

では、なぜ家の中がこれほど暑くなってしまうのでしょうか。

その最大の原因は「窓・ドアからの熱の流入」です。



日本建材・住宅設備産業協会のデータによると、夏の冷房時において、なんと全体の73%もの熱が窓やドアから流入しています。

つまり、いくら高性能なエアコンを使っても、窓から大量の熱が入り続けている限り、根本的な解決にはならないということです。

【体感温度の不思議:同じ26でも全然違う理由】



「エアコンで26℃に設定しているのに暑い」という経験はありませんか?

実は、私たちが感じる「涼しさ」は室温だけでは決まりません。体感温度には以下の要素が影響します。

気温(室温)

湿度(空気中の水分量)

気流(風の有無)

周囲の表面温度(壁・天井・床の温度)

同じ室温26℃でも、窓からの熱の影響で壁や天井の表面温度が高いと、体感温度は30℃近くまで上がってしまいます。逆に、断熱性の高い住宅では24℃程度の涼しさを感じることができるのです。



【風通しの効果:たった1mの風で体感温度1℃ダウン】


もう一つ重要なのが「風通し」です。

風通しが悪いと・・・

・室温が上がりやすくなる

・空気が循環せずムシムシする

・不快指数が大幅にアップする

実は、秒速1メートルの風が吹き抜けるだけで、体感温度は1℃下がります。

自然の風を上手に活用することで、エアコンの電力消費を抑えながら快適に過ごすことができるのです。



【冷房効率を大幅に下げる「負のスパイラル」】


断熱性が低い住宅では、以下のような負のスパイラルが発生します:

・エアコンが室内を冷やそうとする

・窓からどんどん熱が入ってくる

・エアコンがより多くの電力を消費する

・それでも窓からの熱流入が止まらない

・設定温度を下げても効果が薄い

・電気代がかさんでしまう

・・・・・つまり、まるで「お風呂のお湯を抜きながら沸かしている」ような

非効率的な状態となってしまいます。



【窓リフォームの驚きの効果】

住宅の中で最も熱の出入りが大きい場所は窓・ドアなどの開口部で、全体の7割以上を占めています。だからこそ、窓まわりのリフォームが極めて重要なのです。

適切な窓リフォームにより以下の効果が期待できます。

室温の上昇を抑制し、快適に過ごせる


冷房使用時間を削減でき、体調管理しやすい


太陽光の紫外線をカットし、日焼けを防止


日差しを遮り、冷房なしでも過ごしやすく


断熱性向上により冷房がよく効き、経済的


保冷効果で冷房を消しても朝まで涼しさキープ





【窓リフォームの認知度向上で関心が3倍に】


現在のリフォーム市場では、水まわりが47.2%を占める一方、窓リフォームはわずか5.1%にとどまっています。しかし、これは非常にもったいないことです。

実は、住まいの困りごとの上位に来るのは、すべて「窓」が原因なのです!



住まいの困りごとアンケートでも、窓リフォームで解決できる問題が上位を占めています。



下記のような興味深いデータもあります。



「今後最もリフォームしたい場所」として窓を選ぶ人の割合が、

・窓リフォームの効果を知る前:8.2%

・窓リフォームの効果を知った後:24.7%

なんと約3倍に増加しました!

これは、窓リフォームが「知れば知るほど魅力的」なリフォームであることを証明しています。

だからこそ、

住まいの暑さ対策で健康・省エネ・安心を実現するには、

窓リフォームのことも一緒に考えていきましょう!



【まとめ】

夏の住まいの困りごとは、決して我慢する必要はありません。

適切な対策を行うことで、

・熱中症から家族を守る安全な住環境

・光熱費を抑えながら快適に過ごせる省エネ性

・一年中安心して暮らせる快適性

これらすべてを同時に実現できます。

次回は、具体的な暑さ対策として「外からの熱をシャットアウトする方法」と「自然の風を活用した涼しい暮らし」について詳しくお話しします。スタイルシェードや採風システムなど、すぐに実践できる方法をご紹介しますので、ぜひご期待ください。

文:LIXILリフォームショップ内海建設 店長 岡田

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