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岡田 2025.07.24
スタッフ全員で体感!大阪・関西万博レポート
みなさまこんにちは。LIXILリフォームショップ内海建設の店長・岡田です。
4月13日から開幕した「EXPO2025 大阪・関西万博」。
私たちは「大屋根リング」を見たくて、スタッフ全員で行ってきました!
そこで今回は、その体験記をお届けします。

【2025年大阪・関西万博とは?】
まずは大阪・関西万博を訪ねるにあたって
知っておくといっそう理解が深まりそうな基礎知識を調べてみました。
大阪・関西万博の正式名称は「2025年日本国際博覧会」で、
テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」です。
そして、このメインテーマから3つのサブテーマが設定されています。
「Saving Lives(いのちを救う)」
「Empowering Lives(いのちに力を与える)」
「Connecting Lives(いのちをつなぐ)」
これらを知って各パビリオンの狙いや万博の意義が少しわかったような気がしました。


会場内では、各パビリオンが脱炭素や木造建築の実験場としての役割を果たし、
SDGs(持続可能な開発目標)を体現しています。
そして、大屋根リングを中心に「未来社会のデザイン」が展開されています。
【体験記:汗だくの万博めぐり】
当日は、早朝6時17分発の新幹線「こだま」に乗車し、名古屋で「のぞみ」に乗り換えて新大阪へ。
新大阪に到着後地下鉄御堂筋線やバスを乗り継いで9時に会場到着という強行軍でした。
入場予約は9時でしたが、実際に入場できたのは9時40分頃。
身体検査や入場時の混雑で予想以上に待機時間がかかりました。

この日は幸い曇り空でしたが、それでも照り返しがすごく、入場前に並んでいる時点で「このままでは熱中症になるかも・・・」と心配になるほどの暑さでした。
【圧巻!大屋根リング〜未来社会の象徴〜】
ようやく会場に入り、まず目に飛び込んできたのが、壮大な大屋根リング。
写真やカタログでは伝わらない圧倒的なスケール感に、全員が言葉を失いました。

「大屋根リング」は、ギネス記録に登録された世界最大の木造建築物です。
1周約2キロメートルを誇り、使用された木材の量は一般的な木造住宅約800戸分にあたります。
広大なリングの一部は、海を埋め立てて設営されています。
そして、万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を体現する重要な象徴でもあるのです。

大屋根リングは会場全体をつなぐ「空中回廊」として機能し、「命をつなぐ」、そして「未来を見渡す」象徴として、会場全体を包み込んでいます。
特に注目すべきは、その「輪(和)の形」です。
この円形は、人と人、自然と都市、過去と未来がつながることを表現し、
循環型社会や調和の象徴でもあります。
リングの内部には世界各国のパビリオンが配置され、まさに「多様でありながらひとつ」という万博の理念を空間的に表現しています。




【建築技術の最前線を目撃〜SDGsを体現する実験場〜】
大屋根リングは3工区に分けて、大成建設、清水建設、大林組、竹中工務店と関連JV企業が担当。
各社が自社の技術を投入し、まさに技術の競演の場となっています。
使用されている木材の約7割は国産の杉やヒノキ、残りが外国産のオウシュウアカマツ等です。
さらに、大屋根リングの内外に建てられた多くのパビリオンにも木材が使われていて、環境負荷軽減への配慮が感じられました。


私たちは、大屋根リングの柱や梁の接合部分から3工区それぞれの工法の違いを理解することができました。
建築に携わる私たちにとって、最先端の施工技術を現場で直接確認できたことは非常に貴重な体験でした。
【印象に残った体験ベスト3】
万博の会場は東京ドーム約33個分に相当するだけに、すべてを見て回ることはできませんでしたが、特に印象に残った体験を3つ挙げてみました。
●大屋根リングの圧倒的なスケール感
幅30メートルの回廊を歩きながら万博会場や瀬戸内海、大阪の街並みを一望できる景色は格別でした。「壮大」という言葉がこれほどしっくりくる建築物はなかなかありません。
また、大屋根リングの下が休憩場になっていて、歩き疲れた来場者の方々がベンチに腰掛けて休んだり、おにぎりを食べたりするのに最適な「癒しの場」として活用されていました。


●認知症体験パビリオン
大阪ヘルスケア館で、認知症の方がどのように世界を見ているかを体験できるゴーグル装置を装着し、ふらふらして歩きづらい感覚を実際に体験。
健常者にはわからない不安定さや困難さを理解できる貴重な機会を得ることができ、将来を見据えたリフォーム提案などに活かすことができそうです。

●ジェンダートイレなどの新しい社会的配慮
会場内の各所に誰でも利用できるジェンダートイレが設置されていて、多様性への配慮が感じられました。これからの時代に求められる建築の在り方を考えさせられました。
【体力勝負の1日】
この日歩いた歩数はなんと1万8千歩(約10キロ)!
お昼はあらかじめ席を予約しておいたフードコーナーで大阪名物を食べましたが、
とにかく暑さでヘトヘトでした。
夕食も疲れすぎて食が進まず、
せっかくのご馳走を残してしまったのが残念(笑)・・・それくらい体力を使った1日でした。
でも、頑張った分、とても貴重な体験ができました。
【今後への期待】
万博終了後、使用された木材はどうなるのでしょうか?
現在、再利用提案の公募などが検討されているそうですが、資材が有効活用されることを期待したいですね。
【まとめ〜いのち輝く未来社会への学び〜】
今回の万博体験を通じて感じたことは、建築技術の進歩の素晴らしさと、多様性への配慮の重要性でした。
特に大屋根リングは、木造建築の可能性を示すと同時に、「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマを空間的に表現した象徴的な建築物として、私たち建築に携わる者にとって多くの学びを与えてくれました。
秋口はさらに混雑が予想されますが、まだ行かれていない方は、ぜひ世界最大の木造建築「大屋根リング」や、各パビリオンの建築物をその目で確かめてみてください。
中に入れなくても、外観を見るだけで圧巻です!
写真では伝わらない壮大さと、そこに込められた未来への想いに、きっと感動することでしょう。
ただし、暑さ対策を万全にして、歩きやすい靴でお出かけくださいね!
文:LIXILリフォームショップ内海建設 店長 岡田