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社長 晴耕 2024.11.15
店舗改装工事のお客様インタビュー:菊川市「大竹屋」様 前編
菊川市で112年にわたり地域から愛され続ける老舗の和菓子店「大竹屋」さん。
当社とは、移転前の2丁目の店舗の改装工事からお付き合いが始まり、店舗の移転に伴う新築工事、そして今回の店舗リニューアルに伴う改修工事も、ありがたく当社で施工させていただきました。
そこで、3代目店主・大竹秀一郎さんと、4代目の大竹諒さん親子にここまでの「大竹屋」さんの歴史を振り返っていただきながらインタビューをさせていただきました。
その内容を前編と後編でお伝えします。
老舗和菓子店 【献上菓舗 大竹屋】 さんのご紹介
静岡県菊川市で112年にわたり愛され続ける和菓子店「大竹屋」。明治45年(1912年)創業で、伝統の和菓子を通して地元に根ざした店舗運営をされています。
明治神宮へさまざまな銘菓を献上し続けているため、「献上菓舗」を店名に掲げています。一番人気の「かりんとう饅頭」をはじめ、代表銘菓「菊川もなか」や「百年餅」(ももとせもち)など、厳選素材と自家製こし餡にこだわり、昔ながらの味わいを提供し続ける老舗です。
・・・・・・・・お施主様インタビュー・・・・・・・
地域の人々から愛され続けている「大竹屋」さん。最近人気のお菓子はなんですか?
3代目: 一番人気は「かりんとう饅頭」ですね。このお菓子を作り始めたのは、今から12年ほど前のこと。他店で評判となった商品に触発されて生まれ、試作を重ねて「大竹屋」ならではの美味しさを追求して完成したのがこの「かりんとう饅頭」です。
4代目: かりんとう饅頭以外に、「百年餅」も人気です。百年餅と書いて「ももとせもち」と読むのですが、これも今から12年以上前に「創業100年」を記念して何か新しいお菓子を作れないだろうか?と考えて父が作り出したお菓子です。
3代目: 「百年餅」というものの、実際は焼き菓子なんです。皮がもちもちしていて、平べったい形をしているのが特徴です。当店ではこし餡を自分の店で作っているものですから、その味を引き立てるにはどんなお菓子がいいかと考えた末に作り出したお菓子です。息子が名前や包装デザインを手がけ、家族の思いが詰まった商品となりました。
4代目諒さんは大竹屋さんで働く前にどこかで修行されていたのですか?
4代目: そうです。実家に戻る前は和菓子職人として小田原の老舗菓子店で修業を積んだ後、3年前に「大竹屋」に戻ってきました。今はまだ父(3代目)が主な作業をしていますが、僕がその作り方をしっかり覚え、そのノウハウを受け継いでいきたいと思います。
4代目からご覧になって、3代目はどんな方ですか?
4代目: あまり本人には言ったことがないですが、父はすごい和菓子職人だと思います。子どもの頃からずっと父親の姿を見てきましたが、その当時はそれがよくわからなかったんですよ。でも、小田原の店で自分がいざ働き出してから、これを父親は一人でずっとやってきたんだなと思うと、すごいなと思いました。
3代目もどこかで修業されてから「大竹屋」さんに入られたのですか?
3代目: そうです。私も他店に修業に出ていたのですが、父親が病気になりお菓子を作れなくなったので、菊川に帰ってきて店を継ぎました。それからは、作るお菓子の味も種類もほとんど自分流に変えていきました。でも、父がヒットさせた「みたらし団子」は変えずに今でも父の味を受け継いでいます。また、当時から父がこし餡を自分の店で作っていたものですから、それも受け継いでいます。最近では、自分の店でこし餡を作る菓子店はほとんどなくなってしまいましたから、そういう意味では今も変わらず大切にしており、こし餡の味わいが「大竹屋」の「命」として受け継がれています。
4代目はこれから新たにどんなお菓子を作っていきたいですか?
4代目: 最近は、和菓子屋でも洋菓子を店頭に並べているお店が結構多いのですが、当店は、今後も「和菓子」でいきたいと思っています。
ただ、これからの時代のニーズに合わせたお菓子をご提供することも大切なので、皆さんに喜んでいただけるような「大竹屋」ならではの新しい和菓子をこれからも考えていきたいと思います。
リニューアルにあたり、これからどんなお店にしていきたいとお考えですか?
4代目: 当店には昔から来てくださっているお客様が大勢いらっしゃいますので、これからも皆様に愛される店でありたいと思います。今回のリニューアルでは、皆様にもっとご愛顧いただけるように、お買い物がしやすい居心地の良い空間作りを心がけました。菊川市以外の方々にももっと当店のことを知っていただき、当店自慢のお菓子を食べていただきたいと思っています。そのため、最近ではインスタグラムも積極的に更新しています。
社長内海から
「大竹屋」さんのリニューアルは、4代目の諒さんが帰郷したことが契機となり、地元のお客様にとってより居心地の良い空間を目指して行われました。工事には「内海建設」が担当させていただき、これまでのお付き合いの中で積み重ねてきた信頼関係が、リニューアルへの確信を強めました。
次回の後編では、新店舗のデザインコンセプトやリニューアル計画の詳細についてお届けします。
(次回へ続く)
文:内海建設 代表取締役 内海 明