STAFF BLOG

社長 晴耕 2022.07.22

夏を乗りきる暮らし術

みなさまこんにちは。内海建設の社長 内海です。

異例な早さで梅雨が明けたと思いきや、戻り梅雨のように雨の多い日が続き、今年はかなりの猛暑が予想されています。
そこで今回は、「夏を乗りきる暮らし術」と題し、暮らしの中の暑さ対策をご紹介します。

住まいの暑さ対策はいろいろありますが、今回は特に重要な「日除け」と「風通し」に着目し、ポイントを解説します。

■「日除け」の方法
①樹木を日除けに利用する
暑さは気温だけでなく、湿気や日射し、風通し、着衣の量、運動量などが総合的に重なって感じるものです。エアコンなどの機械に頼ることなく、できるだけ自然の力で涼しく過ごせるようにするには、樹木を利用するのがおすすめです。

日除けには落葉樹がおすすめ!
樹木は家の中に夏の直射日光が射し込むのを遮ってくれます。
日除けを目的に樹木を植えるのなら、落葉樹がオススメです。
季節の変化と共に姿を変えるため、その時節にふさわしい形で日射しをコントロールしてくれます。
夏のさかりには葉が繁り、日除けの役目を果たし、冬には葉が落ちて、暖かい日射しを室内に届けてくれます。
木の枝が背の高さ以上であれば、木の下を有効に使うこともできます。

また、樹木には、日除け以外にも涼をもたらす仕組みがあります。
それは、葉っぱが根から水を吸いあげ、その水分を葉から蒸散させることで、水分が空気中に放出され、周辺の外気温を下げてくれるからです。
樹木の日陰には、蒸散作用によって冷気流が生じることも解明されています。

樹木は植える方位によって役目が変わる!
さらに、樹木は植える方位によっても役割が変わります。
まず、前述のように、南側の樹木は暑さを部屋に入れないための樹木で、日除けの役割を果たすと同時に、アスファルト道路や隣の建物の屋根からの輻射熱を蒸散作用によってシャットアウトします。

一方、北側の樹木は、室内に涼しさを取り入れる役割を果たします。
樹木が冷気を作る効果によって、北側の樹木と建物の隙間に南側よりも5〜6度程度温度が低い場所が生じる場合もあります。
この場所に面した窓を開ければ、樹木は天然の空調装置の役割を果たし、涼しさを取れることができます。

加えて、ツタ類を樹木の足元に植えると、さらに輻射熱を和らげて、蒸散効果を促進させることができます。
ツツジやブルーベリーなどの灌木や、壁面にグリーンカーテンを設けるのも効果的です。

ちなみに、我が家では建物の南側にアベマキという木を植えています。
私が犬の散歩に行ったときに拾ったドングリから育てたので、もう樹齢20年くらいになるでしょうか。
庭に樹木を植えるなら、家の近くの山に生えている樹木の方が環境的にも良いのではないかと思います。

アベマキのおかげで、夏は葉が繁って直射日光を防げるし、窓を開けていても外から見えずプライバシーを保てます。
一方、落葉樹なので冬になると葉が落ちて、採光を得られます。

②サンシェードを日除けに利用する
樹木以外に、人工的な設備を用いて日除けをする方法もあります。

https://www.lixil.co.jp/lineup/window/styleshade/concept/

こちらはリクシルのスタイルシェード。
日除けにすだれやよしずを用いると、傷む心配があるし、見た目も我が家にはちょっと合わないかも・・・
そんなお悩みも、すっきり解決できます。

価格は27,600円~で、色や柄、サイズもいろいろあり、エクステリアのおしゃれアイテムとしても役立ちます。

スタイルシェードには、室内の温度上昇を抑え、室内熱中症の危険から大切な家族を守ります。また、紫外線をカットして日焼けを防止したり、エアコン効率を高めて冷房費を軽減できるなど、メリットがいろいろあります。

■「風通し」をよくする方法
家の中に涼しい風を取り込むことも、できるだけ機械を使わずに夏の暑さを乗り切る方法の1つです。
風を効率よく取り込むには窓の設け方が一番重要で、室内の居心地の良さに大きく影響します。
まず、風の入り口と出口をつくると、住まいの風通しが良くなります。
また、窓の位置や大きさだけでなく、形状も目的により使い分けると効果がアップします。

○風を効果的に取り入れる窓の選び方
外の風を室内に誘導し、室内に風の流れを作り出す考え方のことを、「ウィンドキャッチ」といいます。
風は、建物の壁に沿って流れます。それを効果的に室内に取り入れるには、いろいろな種類の窓の中でも「たてすべり出し窓」が最も効果的です。

 

https://www.lixil.co.jp/lineup/window/hint/select_room/

 「たてすべり出し窓」は、窓が縦に開くので、壁に沿って吹く風をキャッチして室内に取り込むことができます。
また、部屋の内部を隠しながら窓を開けられるので、プライバシーを保ちながら風をキャッチできます。

このように、窓の種類や大きさ、配置場所などを工夫することで、室内に風を効果的に取り込むことができます。
そのためにはまず、風を取り込みたい時期に風がどの方向から向いてくるのかを調べなくてはなりません。
設計者はその上で、効果的に風を取り込めるように窓の種類や大きさ、配置を検討する必要があります。

風の向きは地域や立地条件によっても異なるため、当社では設計時に風の向きを調べた上で、効果的に風や光を摂り込める窓のご提案をしています。

○夜の風を取り込むための方法
日中は暑くてたまらない外気も、夜になれば放射冷却によって温度が下がります。
その外気を朝まで室内に取り込むことで室内の温度を下げることができ、翌日の冷房負荷をも低減できます。

しかし、夜に窓を開けて寝るのは防犯上の問題があります。
そこでおすすめなのが、採光・採風ができるルーバー付きの雨戸やシャッターです。

ルーバー付きの雨戸やシャッターは、内側に網戸をつけて開けておけば夜間でも室内に風を取り込めます。
もちろん、雨戸やシャッターとしての機能はしっかり果たすため、防犯性を維持でき、夜にエアコンをつけて寝るのが苦手な人には特にオススメです。

また、台風などの災害時に窓が割れるのを防ぎ、家族や建物を守ることもできます。

現在お住まいの雨戸をこうした採風タイプの雨戸に取り替えることもできます。

https://www.lixil.co.jp/lineup/window/torikae_amado/

取り替え雨戸パネルの場合、採風タイプは71,700円からご用意があります。

※表示価格は、雨戸1枚あたりの価格です。(雨戸錠の価格は含まれておりません)
※消費税、組立代、取付費、運賃は除きます。

採風タイプのシャッターについては、動画で仕組みをご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=DvZHFosgbn8

 内海建設・LIXILリフォームショップUTSUMIでは、涼しい室内環境をつくって夏を乗り切る「ここちリノベーション」をご提供しています。
地球の温暖化に伴い、これからますます高温化が予想されるため、今のうちに住まいの暑さ対策を万全にしておくのが得策です。
これから建てる家も、現在お住まいの家も、どちらのご相談も承りますので、お気軽にお問い合わせください。

文:内海建設 社長 内海 明
参考資料:夏をのりきるくらし術 農文協

お問い合わせ